「ゴルフを始めたはいいけど、ボールが右に曲がってOBばかり…」
「気持ちよく振っているつもりなのに、なぜかスライスしてしまう…」
「カット打ちってよく聞くけど、どうやったら直せるの?」
ゴルフ初心者の多くが直面する「カット打ち(スライス)」の悩み。練習場ではそこそこ真っ直ぐ飛ぶのに、コースに出た途端にボールが大きく右へカーブし、林の中へ消えていく…。そんな経験、ありませんか?
実は私もゴルフを始めた頃、このカット打ちに悩まされ、スコアがまとまらず悔しい思いをたくさんしてきました。しかし、正しい知識と練習方法を根気強く続ければ、必ず改善します。
この記事では、そんな私の経験も踏まえ、ゴルフ初心者のあなたがカット打ちを克服し、憧れの真っ直ぐで力強いボールを打つための具体的な方法を、徹底的に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、
- なぜカット打ち(スライス)が起こるのか、その根本原因が理解できる
- カット打ちを直すための具体的なステップと練習ドリルがわかる
- コースでスライスが出たときの応急処置も学べる
- そして何より、諦めずに練習すれば必ず改善できるという希望が持てる
はずです。さあ、一緒に忌まわしきカット打ちにサヨナラを告げ、楽しいゴルフライフへの第一歩を踏み出しましょう。
1. そもそもカット打ち(スライス)とは? なぜ起こるのか?

ゴルフボールが意図せず右に大きく曲がってしまう球筋を「スライス」と呼びます。そして、このスライスを引き起こす代表的なスイング軌道が「カット打ち」です。まずは、このカット打ちのメカニズムと原因を正しく理解することから始めましょう。
カット打ちのメカニズム
カット打ちとは、文字通りボールを「カット(切る)するように」打ってしまうスイングのことです。具体的には、以下の2つの要素が組み合わさることで発生します。
- アウトサイドイン軌道: ゴルフクラブが、ボールに対して体の外側(アウトサイド)から内側(インサイド)に向かって斜めに振り下ろされるスイング軌道のことです。バックスイングでクラブが飛球線の外側に上がり、ダウンスイングで飛球線を横切るようにボールにコンタクトします。イメージとしては、野球でいう「引っ掛けた」打球に近い軌道です。
- 開いたフェース: インパクトの瞬間、クラブフェースがターゲットよりも右を向いている状態です。
この「アウトサイドイン軌道」で、なおかつ「開いたフェース」でボールを捉えると、ボールには強烈なサイドスピン(右回転)がかかります。この右回転のスピンが、ボールを右へ右へと曲げていくスライスの正体なのです。
なぜ初心者はカット打ちになりやすいのか?
では、なぜ多くのゴルフ初心者がこのカット打ちに陥ってしまうのでしょうか? 主な原因として、以下の点が挙げられます。
- ボールを強く叩こうとしすぎる意識: ゴルフを始めたばかりの頃は、誰しも遠くへ飛ばしたいという気持ちが先行しがちです。そのため、腕力に頼ってボールを強く叩こうとしてしまいます。この時、利き腕である右腕(右利きの場合)が過剰に働き、クラブが体の外側から入りやすくなるのです。
- 体の開きが早い: ダウンスイングで、ボールを打ちたいという意識から、肩や腰がターゲット方向に早く開いてしまうことがあります。体が早く開くと、腕やクラブが遅れてついてくる形になり、結果としてクラブヘッドが外側から入りやすくなります。いわゆる「振り遅れ」も、この体の開きが原因の一つです。
- 手打ちになっている: 体全体を使ったスイングではなく、腕や手先だけでクラブを操作しようとすると、スイング軌道が不安定になりがちです。特に、バックスイングで体幹をしっかり捻転できていないと、ダウンスイングで手を使ってクラブをボールに合わせようとするため、アウトサイドイン軌道を誘発しやすくなります。
- フェース管理の意識がない: スイング中、クラブフェースがどこを向いているかという意識(フェース管理)が希薄な場合、インパクトでフェースが開いてしまうことがあります。特に、スライスを嫌って無理にフェースを返そうとすると、かえってタイミングが合わず、開いたまま当たってしまうことも少なくありません。
- 間違ったグリップ: グリップはクラブと体をつなぐ唯一の接点であり、スイングに大きな影響を与えます。例えば、左手のグリップがウィークグリップ(上から見たときに親指と人差し指の間のV字が左肩よりも左を指す)になっていると、インパクトでフェースが開きやすくなります。
これらの原因が複雑に絡み合い、カット打ちという現象を引き起こしているのです。
2. カット打ちを放置するデメリット – なぜ直すべきなのか?

「まあ、少しぐらい曲がっても、前に進めばいいや」と、カット打ちを甘く見てはいけません。カット打ちを放置することには、以下のような多くのデメリットが潜んでいます。
- 圧倒的に飛距離が出ない: カット打ちは、ボールにサイドスピンをかけてしまうため、バックスピン量が減少し、エネルギーが進行方向ではなく横回転に使われてしまいます。その結果、どれだけ力強く振っても、ボールは高く上がるだけで前に進まず、飛距離を大きくロスしてしまいます。ドライバーで200ヤードを夢見ても、カット打ちでは150ヤードも飛ばない…なんてことも珍しくありません。
- OB連発でスコアがまとまらない: 日本のゴルフコースの多くは、左右がOB(アウトオブバウンズ)や林になっているホールが少なくありません。カット打ちで大きく右に曲がるボールは、これらのハザードに吸い込まれる確率が非常に高くなります。ティーショットがOBになれば、ペナルティが科され、スコアを大きく崩す原因となります。
- ゴルフの楽しさが半減する: 狙ったところにボールが飛ばない、OBばかりでボールを探してばかり…そんなゴルフ、楽しいでしょうか? ナイスショットの快感を得られず、ストレスばかりが溜まってしまうと、ゴルフ自体がつまらないものになってしまう可能性があります。
- 悪い癖が体に染み付いてしまう: 初心者のうちに間違ったスイングを続けていると、その動きが体に染み付いてしまい、後から修正するのが非常に困難になります。カット打ちも同様で、放置すればするほど、その癖は強固なものとなり、直すのに多くの時間と労力を要することになります。
このように、カット打ちはスコアメイクの大きな妨げになるだけでなく、ゴルフの楽しさそのものを奪いかねない厄介な存在です。だからこそ、早めにその原因を突き止め、正しいスイングを身につけることが重要なのです。
3. カット打ちを直すためのステップ別練習方法 – 地道な努力が実を結ぶ!

さて、ここからはいよいよ、カット打ちを克服するための具体的な練習方法をステップ別に解説していきます。一朝一夕に直るものではありませんが、一つ一つのステップを丁寧に、そして根気強く続けることで、必ずあなたのスイングは変わります。
ステップ1:すべての基本! 正しいグリップとアドレスの再確認
スイングの良し悪しは、構え(アドレス)と握り方(グリップ)で8割決まると言っても過言ではありません。カット打ちに悩む人の多くが、この基本部分に問題を抱えています。
- グリップの重要性 – フェースコントロールの生命線: グリップは、クラブフェースの向きをコントロールするための最も重要な要素です。インパクトでフェースが開いてしまうカット打ちを修正するには、まず正しいグリップを身につけることが不可欠です。
- 左手のグリップ: 左手はスイングの主導権を握り、フェースの向きを安定させる役割があります。指の付け根でクラブを握り、上から見たときにナックル(拳の関節)が2つから2つ半見える「スクエアグリップ」または「ストロンググリップ(フックグリップ)」を意識しましょう。親指と人差し指で作るV字が、右肩または右首筋を指すのが目安です。
- 右手のグリップ: 右手はクラブを支え、パワーを伝える役割があります。左手に添えるように、手のひらで包み込むように握ります。右手の親指と人差し指で作るV字も、左手と同様に右肩方向を指すようにしましょう。
- グリップの種類: グリップの握り方には、主に「インターロッキンググリップ(左手の人差し指と右手の小指を絡める)」「オーバーラッピンググリップ(右手の小指を左手の人差し指と中指の間に乗せる)」「テンフィンガーグリップ(野球のバットのように10本の指で握る)」があります。どれが正解ということはありませんが、一般的にはインターロッキングかオーバーラッピングが主流です。色々と試してみて、自分が最も自然で力を入れやすく、フェース面を管理しやすいと感じる握り方を見つけましょう。
- スクエアなアドレス – ターゲットへの正しい道筋: 正しいアドレスは、スイング軌道を安定させ、ボールを目標方向に打ち出すための土台となります。
- スタンス: 両足の幅は、肩幅程度を目安にします。ドライバーの場合は肩幅よりやや広く、ショートアイアンになるにつれて狭くしていくのが一般的です。
- ボールの位置: ボールの位置は、使用するクラブによって変わります。ドライバーの場合は左足かかと線上、アイアンの場合はスタンスの中央からやや左寄り、ウェッジの場合はスタンスの中央が基本です。カット打ちの人は、ボールを右に置きすぎているケースも見られますので、適切な位置にセットできているか確認しましょう。
- 体の向き: 肩、腰、膝のラインが、ターゲットライン(ボールと目標を結んだ線)と平行になるように構えます。これが「スクエアスタンス」です。初心者は、ターゲットに対して肩が開いて(左を向いて)構えやすく、これがアウトサイドイン軌道の原因になることがあります。練習場では、ターゲットラインと平行にクラブを一本置き、体の向きを確認する習慣をつけると良いでしょう。
- 前傾姿勢: 背筋を伸ばしたまま、股関節から前傾します。膝は軽く曲げ、体重は両足の土踏まずのやや前あたりにかかるように意識します。
グリップとアドレスは、地味ですが非常に重要なポイントです。鏡を見たり、友人にチェックしてもらったりしながら、正しい形を体に覚え込ませましょう。
ステップ2:インサイドアウト軌道を体に叩き込む素振り
カット打ちの最大の原因であるアウトサイドイン軌道を修正するためには、クラブが体の内側(インサイド)からボールにアプローチし、インパクト後も内側(インサイド)に振り抜かれる「インサイドアウト軌道」を身につける必要があります。
- インサイドアウト軌道のイメージ作り: 言葉で言うのは簡単ですが、実際にこの軌道を体感するのは難しいものです。まずはイメージトレーニングから始めましょう。
- ボールのやや内側を叩くイメージ: ボールを真上から見下ろしたとき、ボールのターゲット方向とは反対側、つまり自分から見て右斜め後ろあたりからクラブヘッドが入り、ボールのやや内側(自分に近い側)をヒットし、ターゲット方向のやや右へ振り抜いていくイメージです。
- 野球のバッティングに例えるなら: 右打者がセンター方向へ強い打球を打つ時のスイング軌道に近いイメージです。
- 具体的な素振り練習方法: イメージができたら、実際にクラブを持って素振りでその感覚を養っていきましょう。
- ゆっくりとした大きな素振り: 最初はスピードを意識せず、とにかくクラブの軌道を意識しながら、ゆっくりと大きなアーク(円弧)を描くように素振りをします。テークバックではクラブをインサイドに引きすぎず、トップからの切り返しで右肘が体から離れないように、体の近くを通ってクラブが下りてくる感覚を掴みましょう。
- 右足を少し後ろに引いたクローズドスタンスでの素振り: スタンスをターゲットラインに対してやや右に向けて構える「クローズドスタンス」で素振りをすると、自然とインサイドからクラブを下ろしやすくなります。このスタンスでボールが真っ直ぐ飛ぶようになれば、インサイドアウト軌道が身についてきた証拠です。
- 障害物を利用したドリル:
- ヘッドカバー(またはタオル)ドリル: ボールからこぶし一つ分、飛球線の外側にヘッドカバーや丸めたタオルを置きます。この障害物にクラブが当たらないようにスイングすることで、強制的にインサイドからクラブを下ろす練習になります。最初はボールを打たずに素振りから始め、慣れてきたら実際にボールを打ってみましょう。
- ボール2個ドリル: 練習マットの端などを利用し、ボールを2個、5cmほど離して置きます。奥のボールだけをクリーンに打つ練習です。手前のボールに当たってしまう場合は、アウトサイドイン軌道になっている可能性が高いです。
これらの素振りやドリルは、地道ですが効果は絶大です。毎日少しずつでも良いので、正しい軌道を体に覚え込ませるように繰り返し行いましょう。
ステップ3:捕まったボールを打つ! フェースローテーションの習得
インサイドアウト軌道を意識できるようになっても、インパクトでフェースが開いていては、ボールは右に飛び出すか、弱いスライスボールになってしまいます。捕まった強いボールを打つためには、インパクトに向けてフェースをスクエアに戻し、さらに少し閉じる動き(フェースローテーション)を身につけることが重要です。
- フェースローテーションとは?: バックスイングで開いたフェースを、ダウンスイングからインパクト、そしてフォローにかけて徐々に閉じていく動きのことです。この動きによって、ボールに適切なスピンがかかり、真っ直ぐで力強い球筋が生まれます。
- 手首の正しい使い方(アームローテーション): フェースローテーションは、手首をこねくり回すのではなく、腕全体(特に前腕)が自然に回転する(アームローテーション)ことで行われるのが理想です。インパクトゾーンで左の手の甲がターゲット方向を向き、右の手のひらがターゲット方向を向くようなイメージです。
- 練習方法:
- ハーフショットでの練習: まずは腰から腰までの小さな振り幅(ハーフショット)で、フェースローテーションの感覚を掴む練習をしましょう。この時、フィニッシュでクラブフェースの面が地面と平行か、やや下を向くくらいになるのが理想です。ボールの行方よりも、インパクトでのフェースの向きと、その後のフェースの返り具合を意識します。
- ゆっくりとしたスイングでフェースの向きを確認しながら打つ: フルショットでも、最初はゆっくりとしたスイングスピードで、各ポジションでのフェースの向きを意識しながら打ちます。特に、インパクトの瞬間にフェースがどこを向いているのかを感じ取ることが大切です。
- 右手一本での片手打ちドリル: 右手一本でクラブを持ち、ハーフショットでボールを打ちます。右手首が甲側に折れる(ヒンジング)動きと、前腕が回旋する動きを意識することで、自然なフェースローテーションが身につきます。最初は上手く当たらなくても、根気強く続けましょう。
フェースローテーションは、タイミングが非常に重要です。最初はボールが左に曲がる(フックする)こともあるかもしれませんが、それはフェースが返りすぎている証拠。徐々にタイミングを調整していくことで、理想的なインパクトを迎えられるようになります。
ステップ4:手打ちからの脱却! 体幹を使ったパワフルなスイング
カット打ちの原因の一つに「手打ち」があると述べました。腕の力だけに頼ったスイングでは、軌道も不安定になり、フェースコントロールも難しくなります。力強く、かつ安定したショットを打つためには、体幹(体の軸)を意識し、下半身リードで体全体を使ってスイングすることが不可欠です。
- 手打ちを防ぎ、体全体でスイングする意識: 腕はあくまでクラブを振るための道具であり、スイングのエンジンは下半身と体幹です。
- 下半身リードの重要性: ダウンスイングは、下半身(特に左足の踏み込みと左腰の回転)から始動します。この下半身の動きに連動して上半身が回転し、最後に腕とクラブが下りてくるのが理想的な順番です。この「下半身リード」によって、タメが生まれ、ヘッドスピードが向上し、スイング軌道も安定します。
- 肩の回転と腰の回転の連動: バックスイングでは、肩をしっかりと90度以上(腰は45度程度)回すことを意識します。この時、体の軸が左右にぶれないように注意しましょう。ダウンスイングでは、まず腰がターゲット方向に回転し始め、それに続いて肩が回転します。この時間差が「タメ」を生み出し、パワーの源となります。
- フィニッシュまでしっかり振り切る: インパクトでスイングを終わらせるのではなく、フィニッシュまでしっかりと振り切ることが大切です。バランスの取れた美しいフィニッシュは、体全体を使った正しいスイングができている証拠です。フィニッシュでは、体重がしっかりと左足に乗り、おへそがターゲット方向を向いている状態を目指しましょう。
体幹を使ったスイングを身につけるには、腹筋や背筋といった体幹の筋力も重要になります。日頃から体幹トレーニングを取り入れるのも効果的です。
4. 練習場での効果的な練習ドリル – 効率よく上達しよう!

ここまでに紹介したステップ別の練習方法に加えて、練習場でさらに効果的にカット打ちを矯正するためのドリルをいくつかご紹介します。
- ティーアップしたボールを打つ(ドライバー、アイアン共通): 地面にあるボールを直接打つよりも、少しティーアップしたボールを打つ方が、インサイドからクラブを入れ、アッパーブロー気味に捉える感覚を掴みやすくなります。これはドライバーだけでなく、アイアンでも有効な練習方法です。最初は高めのティーアップから始め、徐々に低くしていくと良いでしょう。
- ボールを3つ並べて真ん中だけを打つ練習: ボールを直線状に3つ、それぞれ5cm程度の間隔で並べます。真ん中のボールだけをクリーンに打つ練習です。手前のボールに当たればダフリ、奥のボールに当たればトップ気味か、アウトサイドイン軌道でヘッドが突っ込んでいる可能性があります。正確なインパクトと軌道を養うのに効果的です。
- スプリットハンドドリル: グリップを握る際、左右の手を2~3cm離して握り(スプリットハンド)、ボールを打ちます。このドリルを行うと、手先でクラブを操作しにくくなり、体を使ったスイングを意識しやすくなります。また、フェースローテーションの感覚も掴みやすくなります。最初はハーフショットから始め、徐々にスイングアークを大きくしていきましょう。
- 動画撮影による客観的なスイング分析のすすめ: 自分のスイングを客観的に見ることは、上達への近道です。スマートフォンなどで自分のスイングを撮影し、スロー再生などで確認してみましょう。アウトサイドイン軌道になっていないか、体の開きが早くないか、フェースの向きはどうかなど、課題点が明確になります。理想とするプロのスイングと比較してみるのも良いでしょう。
これらのドリルを漫然とこなすのではなく、一つ一つのドリルに目的意識を持ち、何を修正しようとしているのかを考えながら取り組むことが大切です。
5. コースでまさかのカット打ち! その時の応急処置

練習の成果が出てきて、カット打ちもだいぶ改善された! …はずなのに、いざコースに出ると、緊張や力みからか、またしても忌まわしきスライスボールが顔を出すことがあります。そんな時のために、一時的に症状を緩和するための応急処置も覚えておくと心強いでしょう。
- スタンスを少し右に向ける(クローズドスタンス): ターゲットよりも少し右を向いて構えることで、物理的にインサイドからクラブを下ろしやすくし、スライスを相殺する狙いです。ただし、向けすぎるとプッシュアウト(真っ直ぐ右に飛び出す)や、それを嫌って引っかける(左に曲がる)原因にもなるので注意が必要です。
- フェースを少し被せ気味に構える(フックフェース): アドレスの段階で、クラブフェースをほんの少しだけターゲットよりも左に向けて構えます。これにより、インパクトでフェースが開くのを抑え、スライスを軽減する効果が期待できます。ただし、これもやりすぎるとチーピン(極端なフック)の原因になるので、ほんの少しだけ、というのがポイントです。
- 無理に振らずコンパクトなスイングを心がける: スライスが出るときは、力んでスイングが大きくなり、軌道が不安定になっていることが多いです。こんな時は、飛距離を欲張らず、スリークォーターショット(フルスイングの7~8割程度の振り幅)など、コンパクトなスイングで確実にフェアウェイを捉えることを優先しましょう。
- ボールの位置を少し左足寄りにする: ボールの位置を通常よりも少し左足寄りにすることで、インパクトのタイミングを遅らせ、フェースが返る時間を稼ぐことができます。
重要: これらはあくまで応急処置であり、根本的な解決策ではありません。コースから帰ったら、なぜスライスが出たのかを振り返り、再度基本に立ち返って練習に取り組むことが大切です。
6. まとめとモチベーション維持 – 諦めない心が最大の武器!
ここまで、ゴルフ初心者が悩むカット打ち(スライス)の原因から、具体的な練習方法、そしてコースでの応急処置まで、詳しく解説してきました。
カット打ちの克服は、決して簡単な道のりではありません。時には、練習してもなかなか成果が見えず、心が折れそうになることもあるかもしれません。しかし、ここで諦めてしまっては、いつまでたってもスライスの悩みから解放されることはありません。
大切なのは、正しい知識を学び、それを信じて地道に練習を続けることです。
今日ご紹介した練習方法を一つ一つ丁寧に試し、自分に合ったものを見つけ、根気強く取り組んでみてください。最初は上手くいかなくても、少しずつでも変化を感じられる瞬間が必ず訪れます。その小さな成功体験を積み重ねていくことが、モチベーションを維持する上で非常に重要です。
- 焦らず、少しずつの進歩を喜ぼう: 昨日より今日、今日より明日、ほんの少しでもスライスがマシになった、真っ直ぐ飛ぶボールが増えた、そんな小さな変化を見逃さず、自分を褒めてあげましょう。
- 仲間を見つける: 同じようにゴルフに励む仲間がいれば、お互いに励まし合ったり、情報交換をしたりすることで、楽しく練習を続けられるでしょう。
- 時にはプロのレッスンも有効: どうしても自分だけでは解決できない場合は、ゴルフスクールに通ったり、プロのレッスンを受けたりするのも非常に有効な手段です。客観的な視点から的確なアドバイスをもらうことで、停滞していた状況を打破できることもあります。
- そして何よりも、ゴルフを楽しむこと!: スコアも大切ですが、ゴルフの魅力はそれだけではありません。美しい自然の中で、気の合う仲間とボールを追いかける。その楽しさを忘れずにいれば、練習の辛さも乗り越えられるはずです。
カット打ちを克服した先には、狙った場所にボールを運び、思い通りの球筋でコースを攻略する、そんなエキサイティングなゴルフの世界が待っています。その日を夢見て、今日からまた、練習に励んでいきましょう。
あなたのゴルフライフが、より楽しく、より充実したものになることを心から願っています。